金属プレス加工・線材加工はお任せ!プレス加工の概要・金型加工の流れ・見積依頼のポイントを解説

プレス加工では、金属板などの素材をあらかじめ設計された金型の型穴に押し込むことで、所定の形状に変形させる工程を行います。このプレス加工により、次のようなメリットが期待できます。

  • 高精度な加工が可能
  • 大量生産が可能
  • 強度が高い

しかし、金型の設計・製作には高度な技術が求められるため、適切な業者選定や発注の仕方も重要になってきます。

プレス加工・線材加工を行う有限会社上田製作所が、プレス加工の概要と金型の製作工程を解説するとともに、金型製作における見積依頼や業者選定の際のポイントについても取り上げます。

プレス加工の概要

プレス加工の概要

プレス加工とは

プレス加工は日用品から工業用品まで幅広い製品・部品に利用されている加工技術です。パンチング、曲げ、絞り、せん断などの加工が可能で活用範囲が広いのが特徴です。

加工には専用の金型を使います。製品の精度は金型の精度に大きく左右されるため、金型の設計が極めて重要です。金型は、主にマシニングセンタによる精密再現で製造されます。

加工量の増加に伴い、金型の多様化・複雑化に柔軟に対応できる業者が求められています。また、金属の特性(加工硬化など)にも配慮した金型設計が不可欠です。

プレス加工の種類と特徴

プレス加工は大きく分けて以下の4種類があります。

せん断加工

被加工材から特定の形状を完全に切り離す加工方法です。具体的には「切断」「外形抜き」「穴抜き」などがあります。

絞り加工

板状の被加工材をパンチやダイの形状に沿って、継ぎ目のない容器状に成形する方法です。シワの発生を抑えるため、ブランクホルダーで被加工材を押さえつつ行います。

曲げ加工

パンチとダイの形状に合わせて被加工材を曲げる加工です。加工後にスプリングバックという現象が起こるため、それを考慮した加工が必要です。

冷間鍛造

材料に熱を加えることなく常温環境下で行う鍛造加工のことです。切削加工に比べファイバーフローが保たれるため強度が高い製品ができます。

金型設計と製作の流れ

1.見積作成と仕様確認

プレス金型の製造は、顧客からの仕様書、図面、3Dデータをもとに見積りを作成することから始まります。この段階で、製品の用途、要求仕様、ロット数など、顧客の要望を十分に確認することが肝心です。綿密な打ち合わせを行い、製品の課題や改善点を事前に把握することで、適切な金型設計や製造方法を提案できます。

2.金型設計と加工プログラミング

顧客から提出された資料を元に、金型の設計図を作成します。この際、品質、生産性、コストを最適化するため、金型の構造、型割り、成形工程などを詳細に検討します。設計図の作成と並行して加工に必要なプログラミングを実施します。

3.荒加工と熱処理

金属ブロックから金型の基本形状を作る荒加工が最初の工程となります。金属の塊に大きな穴あけや切り込みを入れ、不要な部分を削り落とします。この後に金型材料の強度と耐久性を高める目的で熱処理を施します。

4.マシニング加工

荒加工後の金型素材に対し、マシニングセンタを使って本加工を行います。複雑な形状の削り出しや精密加工が可能なため、金型の主要な部分の加工にマシニングセンタが使われます。

5.放電加工とワイヤ放電加工

マシニングセンタでは加工が困難な箇所については、放電加工やワイヤカットなどの精密加工が行われます。放電加工ではエッジ部やネジ部の微細な加工、ワイヤ放電加工ではエジェクターピンやコアピンの穴あけなどが実施されます。

6.仕上げ加工と組み立て

金型の形状が完成した後は、磨き加工などの仕上げ作業を行います。ダイヤモンドペーストやセラミック砥石を使い、金型表面を鏡面状に磨き上げます。この工程は高度な技能を要します。仕上げ後、部品を組み立て、完成した金型が出来上がります。

7.動作確認とトライアル成形

最終工程として、組み立てた金型の動作確認とトライアル成形を行います。成形動作のチェックや実際の部品を成形し、問題がなければ製品化の準備に移ります。

このように、プレス金型の製造には様々な高度な技術と施工管理が必要となります。各工程での徹底した品質管理が、精密で高品質な金型製造の鍵となっています。

効率的な見積依頼のポイント

効率的な見積依頼のポイント

必要な情報と指示事項

効率的な見積作成と発注のためには、次の情報を事前に準備する必要があります。

部品の形状と寸法

製作する部品の形状と寸法の情報が必要となります。図面や3Dデータがあれば最も望ましいですが、形状と寸法さえ分かれば手書きの図やExcelデータでも構いません。

材質

素材の種類によって加工条件は大きく変わります。お客様から指定があればそれに従いますが、決まっていない場合は最適な素材をヒアリングのうえ、提案させていただきます。

数量

数量が多いほど1個あたりの費用は低くなる傾向にあります。

納期

特に急ぎの場合には、指定が必要な情報です。急がない場合は長納期での加工に変更することでコストダウンが可能です。

これらの情報を明確にしておくことで、スムーズな見積作成と発注が行えます。

業者選定のポイント

プレス加工業者を選定する際は、以下の3点に留意しましょう。

加工実績と得意分野

業者の加工実績や得意分野を確認することが重要です。単発プレス加工、順送プレス加工、トランスファー加工など、様々な種類のプレス加工があり、業者によって得意・不得意が分かれます。実績のある得意分野の業者を選ぶと、高品質な加工が期待できます。

設備と加工能力

業者の設備と加工能力を確認しましょう。

  • 保有設備:プレス機の種類とトン数
  • 加工サイズ:金型サイズと加工できる部品の大きさ
  • 加工精度:加工の公差範囲

アフターフォロー体制

トラブル発生時の対応力や、金型保守の体制なども重要なポイントです。アフターフォローが手厚い業者であれば、安心して発注できます。

コミュニケーションの重要性

プレス加工の見積依頼では、加工業者との円滑なコミュニケーションが重要です。コミュニケーションを怠ると、以下のようなトラブルが発生する可能性があります。

  • 依頼内容の伝達ミス
  • 加工難易度の見込み違い
  • 納期の遅延

このようなトラブルを回避するには、以下の点に留意する必要があります。

依頼内容を明確化

  • 図面を詳細に作成し、明確化する
  • 加工方法や納期など、要望をあらかじめ明示する

加工業者の得意分野を把握

  • 加工業者の得意な加工技術や設備を事前に確認する
  • 加工難易度に応じた適切な業者を選定する

積極的なやりとり

  • 加工の進捗状況を定期的に確認する
  • 疑問点は速やかに問い合わせる

このように、依頼時から納品に至るまで、加工業者と積極的にコミュニケーションを取ることが重要です。

金属プレス加工・線材加工は有限会社上田製作所にお任せください

プレス加工は、優れた金型とプレス機、そして熟練した作業員が揃って初めて高精度な製品を生み出せます。有限会社上田製作所では、豊富なノウハウを活かしてプレス加工・線材加工を行っています。月間700万個を超える高品質な製品を大量生産する高精度・高速量産技術を備えており、厳格な品質管理体制を構築しています。また、線材部品の曲げ・抜き加工を小ロットから柔軟に対応することも可能です。

プレス加工に関するご依頼やご相談がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

金属プレス加工と線材加工なら有限会社上田製作所

会社名 有限会社上田製作所
代表者 代表取締役 上田 洋
住所 〒610-1131 京都府京都市西京区大原野上羽町8−1
TEL 075-331-3100
営業時間 9:00-17:00
定休日 土日祝
設立 1969年
主な業務内容 自動車部品の製造および線材加工
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